オリシャンの作り方は、市販のシャンパンのボトルにキャストや店舗のオリジナルラベルを貼って特別な一本に仕立てる、というのが基本です。ラベルのデザイン、印刷、貼り付けの三つの工程を押さえれば、小さな店でも始められます。この記事では、コンカフェの経営者・店長に向けて、オリシャンの作り方、ラベルを頼める会社の探し方、ロットと納期の考え方、酒類を扱ううえでの注意点をまとめます。料金や条件は会社や店舗により異なりますので、最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。
オリシャンとは?店にとってのメリット

オリシャンは「オリジナルシャンパン」の略で、キャストの名前やイラスト、店のロゴ入りラベルを貼ったボトルを指します。ここでは、まず言葉の意味と、店が導入する理由を整理します。
オリシャンの基本的な意味
オリシャンは、通常のボトルとは別に、その店・そのキャストだけの限定感を出したボトルです。中身は市販のスパークリングワインやシャンパンを使い、外側のラベルでオリジナル性を出す形が一般的です。店によっては、生誕祭や周年の特別メニューとして用意します。用語の整理は、当サイトのコンカフェ用語集も参考にしてください。
店舗側のメリット
オリシャンは、通常のドリンクより単価が高くなりやすいメニューです。そのほかにも次のような利点があります。
- 特別感が出る:生誕祭や周年などの節目に、お客さんが記念として頼みやすくなります。
- キャストの個性を出せる:ラベルのデザインでキャストの世界観を表現できます。
- SNSでの話題づくり:完成したボトルの写真は、告知用の素材として使えます。
- 在庫の持ち方を工夫できる:受注してから貼る運用なら、ラベルだけを少量用意すれば始められます。
オリシャンは、常連のお客さんが多く、キャストごとの応援文化があるお店ほど相性がよいメニューです。一方で、客層がライトな店や、客単価を抑えたいコンセプトの店では、導入しても注文が入りにくいことがあります。まずは生誕祭などのイベント限定で試し、反応を見てから常設にするかを決める流れが無理のない進め方です。
オリシャンの作り方の流れ(5ステップ)

オリシャンの作り方は、企画から納品まで大きく5つのステップに分けられます。順番を決めておくと、制作会社への依頼もスムーズになります。
ステップ1|誰のための一本かを決める
最初に、誰の何のためのボトルかを決めます。キャストの生誕祭用なのか、店の周年用なのか、常設メニューなのかで、デザインの方向性と必要な本数が変わります。本数の目安がないと、ラベルの発注数が決められません。
ステップ2|ボトルとラベルのサイズを確認する
ラベルは、貼るボトルの寸法に合わせて作ります。ボトルの形状によって、貼れる面積や曲面の影響が変わるためです。まず実物のボトルを測り、貼る位置と縦横のサイズを決めましょう。
ステップ3|デザインを作る
デザインは、自店のスタッフが作る方法と、デザイナーに依頼する方法があります。ココナラなどのスキルマーケットでは、オリシャンのラベルデザインを出品している人もいます。たとえば、ココナラのある出品(出品ページ)では、デザインデータのみの基本料金が10,000円(2026年10月時点・出品ページ)とされ、印刷や配送は別途見積もりと案内されています。出品内容は個人ごとに変わりますので、依頼前に必ず最新のページをご確認ください。
ステップ4|印刷を手配する
印刷は、ラベル・シール印刷を扱う会社に頼みます。必要な枚数、紙の種類、加工の有無によって、料金と納期が大きく変わります。具体的な会社は後の章で紹介します。
ステップ5|貼り付けと最終チェック
ラベルが届いたら、ボトルの水分や汚れを拭き取ってから貼ります。貼る前に、名前や日付の誤字がないかを必ず確認してください。印刷後の修正は、ラベルの作り直しになります。
ラベル制作・印刷を頼める会社の探し方
オリシャンのラベルは、専門の会社だけでなく、ラベル・シール印刷を扱う一般的な印刷会社でも作れます。ここでは、依頼先の種類と、実在する例を紹介します。
依頼先は大きく3種類
依頼先は、次の3種類に分けて考えると選びやすくなります。
| 依頼先のタイプ | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| — | — | — |
| ネット印刷(ラベル・シール) | データを自分で用意でき、枚数をそろえたい | データ入稿の知識が必要 |
| デザイン依頼サービス | デザインから頼みたい | 印刷は別手配になることがある |
| 名入れギフトの既製品 | 凝ったデザインは不要で、手軽に済ませたい | 内容や文字数が決まっている |
実在する会社・サービスの例
ここでは、公式サイトで実在とサービス内容を確認できたものを挙げます。条件は変わる場合がありますので、最新の情報は必ず各公式サイトでご確認ください。
| 会社・サービス | 内容 | 料金・ロット | 公式サイト |
|---|---|---|---|
| — | — | — | — |
| ラクスル | ラベル・シール印刷のメニューがあり、掲載例は100部から | 要見積り(仕様により異なる) | ラクスル公式 |
| ココナラ(出品者による) | オリシャン用ラベルのデザイン制作の出品がある | 基本10,000円〜(2026年10月時点・出品ページ) | ココナラ出品ページ |
| 名入れギフトOkulu(楽天市場店) | モエ・エ・シャンドンのハーフボトルに名前を入れる既製品 | 要見積り(商品ページで確認) | 商品ページ |
ラクスルのようなネット印刷は、100部単位が掲載例の最小になることが多く、オリシャン1本分には余ってしまう場合があります。その場合は、複数のキャストの分や、次回のイベント分をまとめて作る方法もあります。
会社選びのチェックポイント
会社を選ぶときは、次の点を確認しましょう。
- 最小ロットは何枚か
- 水に強い素材(防水加工など)を選べるか
- 入稿データの形式と、デザイン相談の可否
- 校正や再印刷の条件
- 納期の目安と、短納期の対応可否
ロットと納期の考え方

オリシャンは、受注生産に近い形で少量ずつ作ることが多いため、ロットと納期の設計がコストと運用に直結します。
ロットが小さいほど単価は上がりやすい
印刷物は、一般的に枚数が少ないほど1枚あたりの単価が上がります。オリシャンのラベルも同じで、1本分だけ頼むと割高になりがちです。イベントごとにまとめて発注するか、複数キャスト分を同じ版でまとめる方法を考えましょう。
納期は余裕を持って逆算する
納期は、会社や仕様によって異なります。特殊な加工(ホログラムや透明素材など)を使う場合は、通常より日数が必要になるとされています。生誕祭などの日程が決まっているイベントなら、開催日から逆算して、校正の時間も含めて余裕のあるスケジュールを組みましょう。
スケジュールの目安表
次の表は、依頼から当日までの段取りを整理したものです。日数は会社により異なるため、あくまで考え方の参考です。
| 段階 | やること | 備考 |
|---|---|---|
| — | — | — |
| 企画 | 誰の何のボトルかを決める | 本数と予算も同時に決める |
| デザイン | 初稿作成と修正 | 修正回数の上限を確認 |
| 入稿・校正 | データを送り、校正を確認 | 誤字の最終チェック |
| 印刷・納品 | 印刷と配送 | 特殊加工は日数を多めに見る |
| 貼り付け | ボトルに貼って仕上げ | 当日まで余裕を持つ |
酒類を扱ううえでの注意点

お酒に関わる部分は、法令に触れる可能性があります。ここでは一般的な注意点にとどめますので、具体的なケースは所轄の税務署や保健所、警察署などに確認してください。
未成年へは提供しない
お酒は、20歳未満の人には提供できません。オリシャンを頼むお客さんの年齢確認を徹底し、キャスト自身にも未成年の飲酒を絶対にさせない運用にしましょう。年齢確認の運用は、店のルールとして文書にしておくと、スタッフ全員が同じ対応を取れます。
酒類の表示には決まりがある
酒類の容器や包装には、法令で定められた表示があります。国税庁は、酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律に基づく表示義務について案内しています(国税庁の酒類の表示に関する公式資料)。市販のボトルにオリジナルラベルを重ねて貼る場合、元のラベルの表示を隠してよいかどうかは、判断が分かれる可能性があります。自己判断せず、所轄の税務署へ確認してください。
風営法・深夜営業との関係
コンカフェで接待を伴う営業を行う場合は、風営法の許可が必要になる場合があります。許可の考え方はコンカフェの営業許可の記事でまとめています。また、令和7年の法改正で、接待飲食営業の遵守事項に、料金の虚偽説明や、客が注文していない飲食の提供の禁止などが盛り込まれています(神奈川県警察の案内ページによる)。ドリンクの料金は、メニューや事前の説明で分かるようにしておきましょう。
ラベルのデザインで気をつけたいこと
ラベルは、見た目の印象だけでなく、権利や読みやすさにも配慮が必要です。
他人の作品を無断で使わない
アニメやゲームなどのキャラクター、有名ブランドのロゴを、権利者の許可なくラベルに使うことはできません。ココナラの出品ページにも、写真やロゴは使用許可を得た素材を用意する必要があると明記されています。自店のオリジナルデザインか、権利を確認した素材だけを使いましょう。
読みやすさと耐水性
ボトルは冷やすと結露で濡れるため、水に弱い紙のラベルは剥がれたり滲んだりしやすくなります。水に強い素材を選べるか、印刷会社に確認しておくと安心です。文字は小さくしすぎず、暗い店内でも読めるコントラストを意識しましょう。
ラベルに載せるのは、本人が了承した名前やイラストだけにします。本名や個人が特定できる情報は載せません。キャストの安全を守る観点からも、載せる内容は事前に本人と確認しておきましょう。
運用のコツと売り方

作ったオリシャンは、売り方が決まって初めて売上につながります。
価格の決め方
価格は、仕入れ値、ラベル代、デザイン代、貼り付けの手間、キャストへの還元などを足し上げて決めます。相場は店舗により大きく異なるため、断定はできません。最初は、原価を把握してから価格を決めましょう。キャストへの還元は、当サイトのドリンクバックの記事も参考になります。
告知と受注のタイミング
生誕祭などの日程が決まっているなら、数週間前からSNSやメニュー表で告知します。デザインの一部を先に見せると、期待感が高まります。注文が確定してから貼る運用にすれば、売れ残りのリスクを減らせます。
売れ残ったボトルは、次回のイベントで特別価格で出す、スタッフ用に回すなど、あらかじめ方針を決めておくと焦らずに済みます。ラベルだけを少量余分に作っておき、次回に使い回せるデザインにする方法もあります。
よくある質問
Q. オリシャンは1本から作れますか?
A. 作れます。ただし、ラベルの最小ロットが会社により異なり、1本分だけだと単価が割高になりがちです。デザイン依頼サービスや、名入れの既製品を使う方法もあります。
Q. 自分でラベルを印刷してもいいですか?
A. 自店で印刷することはできます。ただし、耐水性や仕上がりの品質は、専門の印刷会社の方が安定します。数が少ない場合は自作、見栄えを重視する場合は外注、と使い分けるとよいでしょう。
Q. ラベルのデザイン料の相場はいくらですか?
A. 依頼先によって大きく異なります。ココナラの一例では、デザインデータのみで10,000円からと案内されていますが(2026年10月時点・出品ページ)、出品者ごとに条件は変わります。
Q. 元のボトルのラベルの上から貼っても問題ありませんか?
A. 酒類の容器には法令で定められた表示があるため、隠してよいかは判断が分かれる可能性があります。自己判断せず、所轄の税務署に確認してください。
Q. 未成年のキャストがいる場合はどうしますか?
A. 20歳未満の人にお酒を飲ませてはいけません。ボトルの接客や提供の場面でも、年齢に応じた運用を徹底してください。
まとめ|小さく始めて、法令確認を忘れずに
オリシャンの作り方は、企画、サイズ確認、デザイン、印刷、貼り付けの5ステップです。ラベルは、ネット印刷、デザイン依頼サービス、名入れの既製品など、目的に合わせて選べます。ロットは小さいほど割高になりやすいため、イベントごとにまとめる工夫が有効です。お酒の表示や未成年への提供、風営法に関わる部分は、税務署や警察署などの窓口で確認しながら進めてください。料金や条件は店舗や会社により異なります。
店舗情報の掲載・修正のご相談は Kosslet のお問い合わせ(お問い合わせ)からお受けしています。